INTRODUCTION

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この企画について


 『ひやしんすの根』は、劇作家 Mari により書き下ろされ、彼女自身が主催する演劇プロデュースユニット・好[hao]プロデュースにより1999年に初演、2003年に改訂再演された演劇作品でした。当時演劇プロデューサーであった私は、いち観客として客席からこの芝居を観て、ひどく感銘を受けました。その際、「この作品を小劇場で数百人が観るだけに終わらせてしまっては勿体無い。映像化して世界中の人に観てもらうべきだ」と感じたのですが、残念ながら2003年の時点ではMari のセンシティヴな世界観を映像化できる監督が思い当たらず、自分のなかで保留になっておりました。
 そして2005年、私は新進気鋭の映像作家・酒井翔と出逢いました。「彼ならMari の世界観を崩さずに、さらに良い化学反応をもたらしてくれる!」と直感した私は、早く酒井とMariを引き合わせたいと思っていた矢先、その年の暮れ、うつ病に倒れました。
 その後2年という長い闘病生活を終え、やっと2人を引き合わせ、この企画を立ち上げることができました。詳しくは次ページにて触れますが、このものがたりは現代に生きる私たち誰もが抱える「『社会に生きること』と、『自分であること』とのバランスの危うさ」を描いていると思います。
だから、うつ病を経験した今だからこそ、私にやっとこの作品を製作できる器が整ったのだと思うようになりました。
 この作品は、製作者である私が「37年間生きてきて、つながって来られた人、物、ことがら全てへの感謝と愛情」を込めて、いまこの世界に生きる全ての仲間へ向けて発信する大きなプレゼントです。ひとりでも多くの方がこの企画に賛同してくださり、ご参加いただけることを願って。

企画・製作責任者 映画制作ユニットRGB  田上 弘美(タガミ ヒロミ)


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企画コンセプト

*「自分であること」を認め、自分を愛しはじめるきっかけのものがたり

現代社会にはさまざまな病が蔓延していると思います。
その原因は、忙しいという字が「心を亡くす」と書くように、
皆、目の前の出来事をこなすことに手いっぱいで、
自分のことを本当の意味で愛する余裕が無くなってしまう人が多いからだとは言えないでしょうか。
いまこの「社会に生きること」と、「自分であること」とのバランスが、
一瞬にして崩れてしまうことの危うさを、誰もが秘めているのだと感じます。
このものがたりを届けることで、いままさに崩れてしまいそうな誰かが、
もう一度自分を愛しはじめるきっかけになれたら……。そんな想いを込めて。

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*感謝の気持ちで広がる輪・「リ・ サイクル」でつくりあげる映像世界

情報が錯綜し、エコロジーという言葉に踊らされる現代、
何が本当に地球環境に良いことなのでしょうか?
私たちは、今回の作品で、使用する物に限らず、
全てにおいて感謝の気持ちを込めて、物理的な意味だけではなく
「リ・サイクル(=再びつながることで更に広げる)」することで
私たちなりの提案をしていきたいと考えました。
例えば、アドバイスをくださった方や、物をお借りした個人や企業、
撮影場所に使わせていただいた地域の皆様などにご招待券を差し上げることから始まり、
映画パンフレットでは多分史上初になるであろう
「映画に出てくる全ての物がどこで手に入るのかきちんとご紹介する」ことや、
装置、飲食物に至るまで……。

関わる「事、物、人」に対する全てをこの法則に則り、
感謝の気持ちをきちんとお返しすることで「リ・サイクル」します。

 

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